今年から新たに「がん登録等部会」が新設され,第1回がん登録等部会が開催されました。山本委員が都合により欠席されたので,協議会世話人の三木祥男(口腔・咽頭がん患者会)が傍聴報告をしておきます。
1.日時 平成27年12月15日(午後4時~)
2.場所 大阪がん循環器病予防検診センター
3.委員の紹介
(部会長)宮代勲成人病センターがん予防情報センター企画調査課長
(委員の推挙による)
①上田健介:近畿大学大学院法務研究科教授
②茂松茂人:大阪医師会副会長
③武田晃司:市立総合医療センター臨床腫瘍部長
④松村泰志:大阪大学大学院医学系研究科医療情報研究室教授
⑤山本ゆき:山本孝史のいのちのバトン代表(都合により欠席)
4.議題:
(1)がん登録等に関する法律第24条に規定する,知事の権限および事務を行うに
ふさわしい者の指定について
⇒協議の結果,全委員の賛成により大阪府立成人病センターに委託することに
決定
(従来の地域がん登録データベースは,大阪医師会も登録作業をやっていたが,
今回法律に沿って1本化した。)
(2)その他
山本委員から別添の質問・意見(参考資料9)の提出がありました。
⇒大阪府担当者から,希少がんの情報開示時期はまだ明言できないが,国の方
で検討しているので,それに合わせて今後立案企画して行く。実務者研修な
ど,国にも要望して,きめ細かい対応をしてゆく旨の説明がありました。
<傍聴者の感想>
1.平成27年度は,がん登録説明会,地域がん登録のデータ収集完了,診療所指定
申請,実務者研修などが予定されていて,いろいろな作業が今年度中に行われる
ことになっています。
2.がん登録には,すべての病院が参加登録しますが,それだけでなく手上げ方式で
診療所も登録できるようになっています。
3.今後がん登録のデータベースが出来ると,どの原発がんからは,どの部位に転移
しやすいかといったことが予測できるようになるそうです。
たとえば,口腔・咽頭がん患者会の例では,下咽頭癌の人は食道がんか肺がんに
なって亡くなるケースが多い。しかも食道がんと肺がんは,5年生存率がかなり
低い。そこで患者会では,下咽頭癌の人には食道と肺への転移に注意するように
注意を喚起しています。
各患者会においては,会員のためにこうしたアドバイスが必要であり,今後がん
登録データが貴重な情報源になると期待されます。